忠行がこの世を去って幾年もの季節が巡った。
京の都に帝は居わせども政は武士の手に委ねられて行く。
幾度の戦乱が続き都も多大な被害を蒙った。
天文の安倍家・暦道の賀茂家と謳われた両家であったがこの時代に賀茂家はとうとう嫡流が途絶える。
暦道を安倍家が兼任する形で以後両道とも安倍家が独占していくこととなる。

後の世に神と祀られた某神社は彼の男の住居跡ではない。
本より鎮められる事も無く彼の系譜は明治の世に陰陽寮が廃止されるまで続く事と成った。

ならば・・彼の男は何処に存するのか・・・
彼の男は今でも摩利支天に護られて京の都を眺めて居るのだ。
彼の男の姿を隠し護るため摩利支天は日々その力を強大にして行く。
知ってか知らずか京の人々は摩利支天に呪をかける。
・・・大文字の送り火「大」は如意ヶ嶽に点火・・・
誰もがそう口にする。
この呪が前山である摩利支天に力を与える事を何人の人が気づくのであろうか。
決して都から眺める事の出来ぬ如意ヶ嶽は毎年行われる呪によってさらに強大になる摩利支天に今でも護られている。

木・・火・・・土・・金・・水・・・
全てを備えた摩利支天は何処まで強大になって行くのだろうか。

今年も呪が唱えられる。
「如意ヶ嶽に大文字の送り火」
「大の字は如意ヶ嶽」
Sponsored link


This advertisement is displayed when there is no update for a certain period of time.
It will return to non-display when content update is done.
Also, it will always be hidden when becoming a premium user.

COMMENT

前のご至稿に引き続き、お邪魔させていただきます.
 明日の京東山からの<大文字>を前に、その感慨が深まる記載を読ませていただき、その意味あいを深層でうけとめる良縁となりました.

 昨年は衛星放送で<送り火>の紹介がありました.本年は、そうはなりますまい.(170815朝、まだ確認しておりませんが、放送日程).

 「天文の安倍家・暦道の賀茂家と謳われた両家であったがこの時代に賀茂家はとうとう嫡流が途絶える」。
 「暦道を安倍家が兼任する形で以後両道とも安倍家が独占」.

 この過程を意義づけるプロセスに、多くの貴人が登場.
 物語はかくも豊富にと、展開のスケールに<目前の霞>を取り除いていただきました.

 賀茂家は深淵に沈み、安倍家は一時の光彩を放つも.そのように時日はながれたのかも知れませんが、安倍一族の光彩.

 その深い要因を世に知らしめた.新しい形で示した.
 ご労作に敬意を申しあげたく、記載をさせていただきました.
freehand2007 MAIL 2017/08/14(月) 16:02 EDIT DEL

COMMENT FORM

以下のフォームからコメントを投稿してください