「邪馬台国って何処にあったんですかぁ?」

高嶺悦子が突然言った。
「へ?」 「はぁ?」
期せずして二人の口があんぐりと開いた。
・・・それが解っていれば苦労はしない・・・・
きっと二人の頭の中はこのように考えたことだろう。

「場所は不明だね。」 探偵長が言った。
「解っていないんですかぁ?今でも?」
高嶺悦子は小首を傾げた。

「その当時の記録は日本には無いんです。」 ペンギンが頷きながら言う。

「今の中国に残された書物の中に書かれているのが唯一の手がかりなんだよ。」
探偵長は穏やかに続ける。
「ふ~ん。」  高嶺悦子は不満げな表情を浮かべた。

「今のように数時間で移動できる時代ではない頃の外国の話だよ。
だから・・・事細かく記されている訳でもない。 おまけに漢文だから今の日本語にした時にそれが正しい訳文だったかも妖しいね。」
何故か探偵長の表情が悔しげだ。
「卑弥呼って文字も本人が言った訳でもないし・・・耳にこう聞こえた・・・それを適当に漢字を当てはめて・・・なのでしょうね。」とペンギン。
「じゃぁ・・結局何にも解っていないって事と同じじゃないですか。」
「残念ながらそう言う事になるかなぁ。」
探偵長は少し冷めてしまった珈琲を飲み込んだ。

当時の書物によると海の向こうに倭人が住んでいたらしい。
Aと言う国があるのだがこれは倭人の国であった。
Bと言う国もあった・・・これも倭人の国であった・・・Cと言う国も・・・・こんな感じである。
当時大陸側から見れば海の向こうには少々野蛮な倭人が住んでいてたくさんの国があったという認識だったのかも知れない。

「ねぇ・・・」っと高嶺悦子。
「卑弥呼が戦いの応援を頼んだ時があったじゃないですか?」
「あぁ 確かにあったね。 でも援軍は出してもらえなかった。」
「それです!!ちゃんと貢物もしていたし「印綬」も貰ってたわけですよね。
何で応援軍を出してもらえなかったのかしらね。」

「それは簡単なことだと思うよ。」 探偵長がふふっと笑った。
「卑弥呼の率いる連合国と戦っていた国も同じように貢物をしていたし印綬も貰っていたから・・・さ。」
「そうなんですか?」
「そうさ。 たくさんの国が有ったと言ったろ?その中で朝貢をしていた国は三十くらい有ったと言われている。
片方だけに援軍を送るわけには行かなかっただろうさ。」
「平等にしないと?って考えたって事ですか?」

「所詮は海の向こうの出来事って所かも知れないしね。
どっちが滅びようがそれほど影響もあるまいと考えたのかも知れないよ。」
探偵長は肩を竦めた。

・・・・それに・・・自分のところ意外は野蛮人って言うスタンスの国だから・・・
ペンギンはすっかり冷めてしまった珈琲をカプッと飲み込んだ。






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